2015-03-31

梅の木

ここ珠洲にデザイン業を営み3年が過ぎ気づいたことは、年度末である3月が毎年忙しいということ。気づけばブログの更新が途絶えてしまいました。



昨日家のポストを開けると、以前朝の連ドラ「まれ」に関わる取材でお会いしたNHKの方からハガキが届いていました。いよいよ放送が始まります、とのこと。

放送開始二日目の今日の放送を見ていたら、田舎移住者あるあるな内容に笑みがこぼれてしまいました。コミカルな展開で包み込んでますが、「夢と現実」という課題は移住者についてまわるお話でもあります。



昨年は仕事も増えてがむしゃらに動きまわった一年でしたが、確定申告を済ませ目にした数字に、頑張った思いとは少しずれた結果がそこにはありました。自分のやった事をひとつひとつ振り返ると、収入の無い仕事である地域ボランティアと、本業の地域デザインの仕事のバランスが崩れていることがわかりました。

なんとなくわかっていたことですが、数字になるとはっきりと現実を突きつけられる思いです。

移住当初は珠洲の道の駅でサラリーマンをしていて、地域活性の限界を感じ独立しました。その反動もあってか退職してすぐは半年間仕事をせず、地域活性の無収入な活動を、知り合いに協力を求めながらも、ほぼ個人プレーで動いて行っていました。当時私の周りでは「それでは生活ができない!」と心配のあまり、厳しい意見を言う方もいました。しかし結果としてその時やった事、つながった人々のお陰で、今の仕事が営業を一切せずとも口コミだけで廻っている結果に繋がっています。

田舎の生活は地域コミュニティーとの関わりがあるので、私のケースに関わらず、この地域の皆さんは以外と忙しい生活を送っているのが現状です。ただ、わかったことは、仕事と地域活動という間には守らなければいけない、一定のバランスがあるのだと思います。特にフリーで動ける様な自営業は、その境が自分の目でも他者の目でも、だんだん不透明なっていきます。私の場合、今現在不自由なく珠洲で暮らせていますが、デザインで地域を豊かするという仕事のクオリティーの面では、まだまだ満足どころか、基準値にもいたらないと思っています。





人間ってめんどくさいね〜
ところで春って気持ちいいね〜
by Hana

小難しい事を考えていると
外ではなさんが春の陽気に誘われてごろんごろんしています。




毎年花の付きがいまいちな手入れを怠った梅の木が家の前に立っています。昨年暮れに恐る恐るですが思い切って大きく伸びた沢山の枝を半分以上ばっさりと切ってみました。今その梅の木はきれいな花を咲かせています。


昨日もう一つのサプライズな便りがフランスの知り合いから届いていました。

「ガイジンだろうが関係ない、やれば出来る!って以前私に言ったよね。で、日本に本気で移住したい。珠洲が候補。フレンチレストランやりたい。就労ビザ取ったし、とりあえず、また4月に珠洲行くから!」


改めて梅の木の切った枝をよく見てみると、その脇から無数の新しい枝が伸びていることがわかりました。なんだかまた忙しくなりそうです...。