今年も地元の方から岩のりを頂きました。初めて見た時、この丸い海苔にびっくりしましたが、今では海苔と言ったらこの形。
漁師町のおばちゃん達が荒波の海へ出て、岩に張り付いているこの岩海苔を手でむしり取ってゆきます。足場の悪い岩場で波にさらわれぬよにして、一つ一つ手作業で採って、その後は成形して、家の庭先で天日干しにするのです。
炙ってそのまま食べても、おにぎりに巻いてももちろん美味しいのですが、私は炙った香ばしい磯の香りのする岩のりを、出来立てのお味噌汁にさっと入れて食べるのが一番好きです。
能登の荒波、その中でおばちゃん達の作業する姿、そんな光景を想像して食べるのが、この岩のりの一番のほんとうの味なのだと思います。