もう、10年。あっという間です...
この雑誌は10年前の9月にアメリカで買いました。そう、その当時私はアメリカのロス近郊にいました。
10年前の9/11は大学の授業が夜のクラスのみだったので、昼間は10時過ぎに起き、何をするでもなく近くのショッピングモールに行き、ぷらぷらとウインドーショッピングをしていました。平日でもいつも賑わっているそのショッピングモールは、その日に限ってほとんど人がいなかったのですが、その時は特に気にしませんでした。
当時白人夫婦の家の一部屋を借りていました。誰もいない家に帰ると、部屋にある電話に連続して数件の留守電メッセージが...。
#1「TV見た?大丈夫なの?」
#2「メッセージ聞いたら連絡ください!」
#3「ロスの方だから大丈夫だと思うけど、心配です...」
などとメッセージが母親から国際電話で入っていました。
なんだかさっぱり意味がわからなかったので、とりあえずTVをつけると...
最初TVから流れる映像は何か映画のワンシーンのように見えました。しかし、どのチャンネルをつけても同じような映像が流れ、リポーターが凄い形相で惨劇をレポートしていました。
「まずい...、戦争が始まる」
その時はまず最初にそう思いました。
その日、夜のクラスは行きませんでした。とにかく外に出るのが恐ろしかったのです。なんでもない明日という日が、もう何か違ったものに変わってしまったような気がしました。そして、次の日から一週間ほど大学は休みなり、外出も控えるようと市民に通達されました。
知人のアフガニスタン人はひどく怯えていました。当時イスラムの人々が迫害を受けるような事が起こっていましたし、特にアフガニスタン人ということで、大変暮らしづらい環境へ追い込まれているようでした。
それから数ヶ月、今度はロスが標的になる、というような噂が流れロスのダウンタウンは検問が厳しくなり、ハイジャック犯が学生ビザで入国していた事もあり留学生の管理も厳しくなされるようになりました。
9.11のあの日、私は世界の闇を見たというか、目を無理やり開かされて、現実を見ろ!っと頭を殴られたような気がしました。
あれから10年この世界はどう変わったのでしょうか。復習の連鎖は今もどこかで燻んでいるように思えます。
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