2012-02-23

SHOKUTAN 「まめのおはなし」大浜大豆





醤油、味噌、豆腐、豆乳、納豆、枝豆、きな粉などなど、大豆は日本人にとってなくてはならない作物。にもかかわらず、国内の自給率はわずか5%しかないそうです。

大豆から作られるものは単なる「たべもの」ではなく、日本人のくらしに直結する「文化」です。が、今や外国産の大豆がなければ、味噌も醤油も作れないのが日本の現状です。

ちょっと話が固くなりましたが、何百年と昔から日本の地で育ってきた地大豆(在来品種)は、わずかながらですが日本各地に生き残っています。

能登にも昔は恐らく多くの地大豆が栽培されていたと推測されますが、輸入大豆との価格競争、農家の出稼ぎと重なる収穫期などの問題で、そのほとんどが今は栽培されていません。そんな中、現在能登半島の先端で「大浜大豆」という在来品種が栽培されています。

地元農家さんが自家用として栽培していて、この絶滅をまぬがれた大浜大豆を、現在豆腐や納豆の原料として規模を拡大して栽培しているのです。

甘み、旨味、大豆の香り共に、国産で流通量の多いエンレイなどよりは優れています。まして、外国産の大豆などまったく比較になりません。豆腐にすれば、豆の香りがはっきりと口の中に広がりますし、枝豆で食べると普通の枝豆にはもう戻れない、なんとも言えない美味しさがあります。

日本の文化は大昔から「農」と深く関わりがあります。そうした物が知らず知らずのうちに消えて無くなってゆく事は、日本人としてとても悲しい事だと思います。


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