なぜ?
と思う方も多いかと思いますが、「なぜ」ではなくTenChoは「ごく日常で行われる生活の一部であるはずの事」と認識しています。それは野菜を植て、収穫するのとなんらかわらない事なのではないでしょうか。
その野菜でさえ、一般社会に暮らす現代人は時間の節約と効率化の中で作る事が困難になっています。ましてや、すべての人が鶏を飼育し、締めて解体、調理するなど到底出来る事ではありません。
前置きはさておき、今回TenChoは初めて鶏を自分の手で絞めました。
手順としてまず鶏の頭に布を被せ、羽を縛り、しっかりと押さえたら首をのばして頸動脈を手で確認します。その頸動脈をカッターナイフで切って血を抜き鶏を動かなくなるまで待ちます。鶏が動かなくなったのを確認し、しばらく完全に血が抜けるまで吊るしておきます。
羽をむしる作業はお湯(60~70度)に1分くらい浸けてから行います。こうすると簡単に羽をむしることができます。羽をむしるともうスーパーに置いてある、あの誰かがお客さんの為に殺してくれた鶏肉の状態にかなり近づきます。その後足と首を切断し、内蔵を取り出せば調理に使える状態になります。
今回2羽の鶏を絞めました。
最後に内蔵を取ります。
おいしく食べる為、料理します。
今回は内蔵だけ食べます。
肉は熟成した2、3日後においしく食べれます。
肉は熟成した2、3日後においしく食べれます。
あらかじめ数日前に絞めた鶏で料理。
「いただきます」ってすばらしい日本語。
写真家の星野道夫の本の中に興味深いエピソードが出てきます。
1998年にアラスカで氷に閉じ込められたコククジラを「救出する光景」が、全世界のニュースになりました。クジラが氷に閉じ込められることは現地では昔から繰り返し起きる出来事で特に珍しくはないそうです。本来、そのクジラは過酷な環境化でおなかを空かした白熊や、現地エスキモーの貴重な食料源になってきたはずの「自然の恵み」でした。
このエピソードを読んで何かとてつもない違和感を覚えた記憶があります。食と人間、自然のサイクル、生命...、何か世界と自然のバランスが大きく崩れて来ている気がしました。
鶏を絞めることを実体験で教育する、しないは個々の自由だとTenChoは思います。ただ、本来あるべき生命の営みを否定するような事だけはあってはならないと思います。
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