2010-10-30

思い出の写真で思い出した。

すこし部屋の掃除をしていたら、懐かしい写真が沢山出て来ました。

アメリカに住んでいた頃、毎年夏になると一人で国定公園に行きバックパッキングの旅を楽しんでいたTenChoですが、その頃の写真がぽろっと出て来たのです。


上の写真はヨセミテの裏側にある、マイナーな国定公園「INYO National Forest」です。世界中の観光客が押し寄せるヨセミテと比べると、こちらは比較的空いてるトレイルを利用出来ます。といっても、長期のバックパッキングの旅をする場合は事前にレンジャーステーションで許可をもらわないといけません。TenChoはレンジャーステーション付近のオートキャンプ場を後に、山道を片道1.5日かけゆっくりとThosand Island Lakeを目指します。

ここは名前の通り大きな湖にに無数の小島がある、とても美しい場所です。また、ヨセミテから続くジョン・ミューア・トレイルもここに存在します。

と、夏は自由気ままに歩きまわるTenChoは、冬も旅がしたい!っと思い、ある年スノーシューを新調しいざThousand Island Lakeに向かいました。が、後に死にかける事態に...。

まず、初日にトレイルを歩き始め3時間ほどしたころに、後ろに気配を感じました...。振り向くとフォックスが!最初は珍しいの写真をぱしゃぱしゃ。その後歩き続けると、1マイル以上後を着いて来ます。それも唸りながら。


あとでわかったのですが、TenChoの歩く先に先に親子の家族がいました。どうやら彼のテリトリーに侵入していたんですね。その後彼は家族のもとへ帰って行きました。


ちなみに冬のトレイルは非常に危険です。まずトレイルが雪に覆われ見えないので、コンパスと景観を確かめながら歩かなくてはなりません。TenChoもその時は思うように距離を伸ばすことができず、暗くなる前に予定よりかなり手前の位置でテントを設営することに。

地面のある場所などないので、雪を踏み固め、その上にテントを立てます。ホワイトガソリンのストーブで夕飯を作り、ロウソクのわずかな明かりの中、シュラフに潜り込み就寝。が、真夜中3時頃に異変を感じました。何十にも重ね着をし、シュラフに潜り込んでいるのですが、体のシュラフに触れる部分がふわ〜と熱を奪われる感覚を覚えたのです。そとは吹雪いている様子でテントの布がばたばた揺れています。

シュラフの中には旅の万能道具「新聞紙」を沢山丸めて入れていたのですが、それでも「ふわ〜」と体が凍るような感覚が...。本能的に「なんかやばい...」と思ったTenChoはふとテント内の水筒を確認、なんと中身が凍ってました。時計プロトレックの温度計を確認「えっ、マイナス22度???」マイナス10までしか計れないはずの時計の温度計が...なんでだ?こわれたのか!?ココはウィルダネス(荒野)のど真ん中、助けなんかありません。もうパニック。

なんか訳が分からんが「寝たら死ぬっ!」と思ったTenCho...。そのとき摂氏5度まで対応のオールシーズン用のシュラフを持参した自分のチョイスに嘆きました(ばか)

これはもう寝れん、朝までテント内でストーブを炊いてしのぐ事に。なんとか日の出前まで寝ずにしのいだTenChoは、テントを畳んで7時間以上掛け歩いて下山。3泊の旅が結局1泊で終了...。これ以降雪山でバックパッキングをすることはやめました(笑)

何事も過ぎれば良い思いで。でも死んでたら笑い話じゃないですけどね。

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