2009-09-29

田舎と都会

実はこのブログは少しでも田舎(特に珠洲)に移住を考えてる方の役に立てばとの思いで書き始めたのですが、最近TenCho自身が経験した田舎暮らしの情報を書いてないですね...反省。今回はTenChoが田舎に実際に暮らしてみて、都会生活との違いに関しての経験談を一つ。

「パイプライン」

都会にはなくてはならないのがパイプライン(本文中での意味は下水、水道、ガス、電気、通信など)ですが、田舎では下水とガスに関してはパイプラインとして稼働してない事が殆どです。ですので、各家庭ではガスはプロパン、下水は家庭用浄化槽を使っている家が殆ど。都会では当たり前の事がここ珠洲ではちょっと勝手が違いました。

TenChoの家では台所、洗面所、風呂の湯沸かしは灯油でまかない、コンロはプロパンを使用しています。移住したての頃は恥ずかしながら、灯油もガスもどこから仕入れればいいのかなどのシステムがまったくわからずに若干戸惑いました。都会ではガス会社に電話するだけで、この自分で「仕入れる」作業はないんですよね。

その後周りの人に聞き、灯油は農協さんに連絡して家まで入れに来てもらい、ガスも近くのプロパン業者にお願いしました。ガスは一人暮らしのせいもあってか、この家に住んでからの約5ヶ月まったく充填してませんし、灯油タンクは最初を除きまだ、一回しか補充していません。けっこう保つ物なんですね~。


手前がガスで奥が灯油。プロパンは東京でも見ますが、灯油タンクは見ないですね。



灯油タンク(新品) 100L入ります。

ちなみに下水に関してはTenChoの家は浄化槽が付いておらず、くみ取りです。コレに関してはどこえくみ取りを依頼するのかまだ調べていません(汗) てか、満杯になってそろそろお願いって時期がいまいち予想が付きません。くみ取り時期の確認の為、蓋を開ける勇気もまだないし...(笑)

2009-09-23

狼煙に3台のキリコ登場

昨晩狼煙町でキリコ祭りが行われ、TenChoは4軒の家にお呼ばれされ、その後初めて狼煙のキリコを鑑賞しました。

過疎化の進行している地区とは思えないほど活気が溢れ、3台の背の高いキリコは迫力満点。今回は地元の若者達(と言ってもTenChoよりみんな年上ですが...)気合いを入れて担ぎ手を招集し、狼煙を盛り上げようという熱い情熱のもとに行われました。



休憩中は酒でエネルギー補給


三台のキリコが町を照らし、皆盛り上がりました。


昨今、担ぎ手(若者)の減少により能登のキリコがだんだんと見れなくなってきている中、このようにみんなで盛り上げようという地元のエネルギーは今後も大切にしなくてはいけません。

2009-09-20

予想外の大忙し

世間はシルバーウィークとか言って騒いでますが、まさかその波が狼煙にまで届くとは...。


朝からすんごい数の車が押し寄せました。

レジも商品もとても間に合わない状態で、TenChoも無我夢中で走りまわった一日。当店自慢の大浜大豆の豆乳ソフトと能登大納言小豆ソフトは3時過ぎに完売。食べられなかったお客様、本当にごめんなさい。

あと、話は変わりブログのレイアウトを変えてみました。昨晩家でせこせこカスタマイズ、今朝会社のモニターで改めて見ると、色合いを含めとってもガーリーですね^^; まぁ、もうちょっと細部を手直ししてしばらくはこれでOKとしておきます。

2009-09-18

研修終了、たくさんの思い出

昨日、海外研修正として交流施設狼煙へインターンシップへ来ていたエリンさんが、たくさんの思い出をここ珠洲で作り帰って行きました。きっかけは突然届いた片言の日本語E-mail。突然のメールとその内容に驚き、念密に英語のメールやチャットでやり取りをするうちに、ついには本当に珠洲へやって来たエリンさん。

本格的なにがり豆腐製造を自ら経験し、また地元狼煙の方々との交流のなかで実に沢山の経験をしたエリンさんは、日本人観光客以上に珠洲を満喫したことでしょう。珠洲の揚げ浜塩田見学から、酒造メーカー蔵見学、市長との面会、寺家のキリコ祭り、狼煙でのタコ釣り、コーヒー焙煎、大浜大豆の畑見学、地元に伝わる海水豆腐の作り方、などなど実に沢山の貴重な経験をなされたのではないかと思います。

お別れの最終日。金沢行きのバスを待つ間に二三味コーヒーで一休み。


大浜大豆の畑見学や、タコをモリでとるエリンさん。海に入って一瞬でタコが取れてしまった.....まさにビギナーズラック。


海水で豆腐を作る昔ながらの豆腐作りに興奮を隠せないエリンさん。



一週間という非常に短い期間の中、笑顔を絶やさず一生懸命なエリンさん。今回のインターンシップを通じてTenCho自身も勉強になる部分が沢山ありました。TenChoは懲りずに今回のインターンをステップに新たな外国の方々を珠洲で田舎体験できるような事ができたらと考えています。またまた忙しくなりそうです^^;

2009-09-13

珠洲を満喫

昨日TenChoは休日を頂き、二三味ファミリーと一緒にエリンさんと珠洲観光に出かけました。珠洲の揚げ浜塩田の見学から始まり、珠洲の酒造メーカーの見学や、市長さんとの面会などなど盛りだくさんの内容。夜は寺家の祭りにお呼ばれしてご馳走を頂き、お酒が回ってきた頃に、寺家の日本一のキリコを珠洲神社で見学。日本人の観光客でもなかなか体験出来ない一日を、ここ珠洲でエリンさんは体験したのではないかと思います。

珠洲市役所の市長室に行き、泉谷市長と対面。珠洲へどうして来たのかや、豆腐作りについての話で盛り上がりました。

夜は寺家のあるお宅に招かれ、珠洲の伝統的な祭りの風習を経験したエリンさん。当日、新聞でエリンさんの事が記事になったこともあり、来るお客さんのほとんどがエリンさんの事を知っていました。

日本一のキリコを前にして顔の赤くなった二三味さんと記念写真。エリンさんはこのあと特別にキリコの上に乗せてもらい、太鼓を叩き大興奮。朝から晩までTenChoも含め珠洲を満喫した一日でした。

2009-09-12

エリンさん豆腐製造初日

今日11日から海外研修制のエリンさんが交流施設狼煙で豆腐製造の製造実習を始めました。付き添いでホームステイ先の二三味さんの娘さんも参加してもらい、豆腐製造を一緒に手伝ってもらいました。

とりあえず、記念撮影を一枚...。
にがりを使った日本の豆腐に興味しんしんなエリンさん。母国では豆腐はシロップをかけてデザートとして食べるそうです。

午後はビーチホテルさんで大浜大豆豆腐の能登丼を食べ、帰りに二三味さんの米の収穫を見学。シンガポールで田んぼは無いそうです。また、機械化した日本の稲刈りに驚いていました。

2009-09-10

海外研修生が狼煙に


本日、交流施設狼煙に豆腐と大豆を学びに海外から研修生がやって来ました。彼女の名前はエリンさん。遠くはるばるシンガポールから、能登の端っこ狼煙まで勉強しに来たわけです。以前から日本の豆腐と大豆に興味があり、ぜひ豆腐製造を自分の目で見てみたいという熱い熱意をメールで頂き、今回インターンシップとして1週間こちらで面倒を見ることとなったわけです。


なぜ能登で?なぜ狼煙なのでしょうか?不思議ですが、本人いわく、ネットを検索し最終的に交流施設狼煙と大浜大豆にたどり着いたとの事。最初にメールを頂いたときは冗談だと思っていましたが、最終的に本当に狼煙までやってきました^^; ある意味凄いことです。


シンガポールでは石油会社に勤めるエリンさん。あくまでも豆腐作りや大豆栽培は個人的な探求心から来る物だそうです。


インターンシップの1週間は大浜大豆を生産する二三味さんの自宅でホームステイ。明日から実際に豆腐作りに参加してもらいます。なんだか面白くなってきました。

2009-09-09

有名京の地豆腐「久在屋」の東田さん訪問

昨日京都の有名豆腐屋さん久在屋(http://www.kyuzaya.jp/)の東田社長が交流施設狼煙の豆腐工房にお見えになりました。実は当施設のお豆腐はオープン前から東田さんのご指導を受け現在にいたります。また、久在屋は全国でも指折りの有名お豆腐店で、このような奥能登の端っこ狼煙まで、来て頂くこと自体奇跡的なことなのです。

本日は新商品開発に当たり、新たにご指導を頂きました。以前とは違いTenChoも技術的な事を多く学び、より内容の濃いやり取りの中でいろいろと教えて頂きました。とはいえ、さすがに東田さんを前にしてのにがり打ちは非常に緊張してしまいます。

交流施設狼煙で作られる大浜大豆地豆腐には、すましこ(凝固剤)を一切使わず、高度な技術を必要とするにがり一発打ち(写真上:一発攪拌)で作られています。にがりは豆腐のうまさを引き出す最高の素材ですが、瞬間的に凝固するので、タイミングと鋭い感覚を必要とします(スーパーの豆腐はインスタント豆腐です)。名前のごとく一発で決めなければららず、失敗は絶対に許されません。失敗するとどうなるのか?素人がやるとまず豆腐の硬さに凝固しません。ある程度慣れてきて凝固するようになっても、さらに固まりの具合(均一な凝固)にするのはさらに経験が必要になります。また、均一な凝固でないと味にもムラが出来てしまうのです。TenChoは施設オープン前に「豆のことは気にせず、納得いくまでやれ」とお言葉を頂き、何回も何回も豆腐を無駄にし今に至っています。
上の画像は今回2種類の新商品開発のうちの一つ、「茶碗豆腐」です。中に珠洲産のからしを入れ、外側に青のりを散らしてあります。近くで見るとまん丸のかわいい豆腐ですが、中のからしがツーンと良い香りを出し、醤油にそのからしを溶かしながら食べると非常においしいのです。今回は特別に珠洲焼きの器に入れて見ました。

それにしても東田社長の豊富な知識に感心し、さらに高度なテクニックには改めて驚きました。何気にささっとこなす仕事も、実際に自分がやるとまったくうまくいきません。「ほんまもん」の豆腐作りは奥が深く面白いのです。

2009-09-07

「農に生きる」皆口さんがTVの特集に

本日家に帰ったら珠洲の農家さんの皆口さんから「英樹(息子さん)がテレビに出るからみてくれ~」と電話がありました。テレビ金沢の夕方枠で「農に生きる」というシリーズの第一回に皆口さんの息子さんが出るとの事。

早速見てみると、おお英樹くんが写ってるじゃぁないですか!なんか普段よりたくましく見えました。


なかでもこのショットが一番衝撃的だったかも(笑)。み、皆口さん若い...。

最後はいつもお世話になっている農林の細川さんが...。「ブログ見てるよ~」といつも言って頂いているので、今回画像を載せてみました(余計なお世話ですね^^;)
流通条件的に不利な奥能登で胸を張ってがんばっている皆口ファミリーは、TenChoにも勇気を与えてくれる存在です。

2009-09-04

日置地区地域活性化へ 第三回目




以前も一度紹介した「日置地区地域活性化事業」の第三回目の集まりが昨晩ありました。今回は前回の日置地区の「強み、弱み」を分析し、個々の感想を述べました。日置地区に限らず、日本全国では過疎化問題が深刻化しています。人が少なくなるとどうなるのか?田畑は荒れ、山も荒れ、最終的にその地区の「文化」が消滅することになるでしょう。どうにかして日置のようなすばらしい地域を活性化させ、人を呼び寄せたい。そんな思いがみなさんから伝わってくる集まりでした。

ワークショップの後は、木ノ浦荘にてみんなで楽しくBBQ。わいわいと和んだ中でみなさんちょっとはめを外しすぎな感が...。んんな中、よく見ると網の上にアワビ発見!TenCho、あえて言うまでも無く一匹ごちそうになりました^^

2009-09-03

贅沢な毎日



真昼間のランチタイムに熱々のサザエのつぼ焼きをオフィスで食べている人を探してる方、ハイぃ!、ココにいますよ~。

地域の方の突然の差し入れ「朝取りサザエの壷焼き!」。で、オフィスで楊枝片手にこのサザエの壷焼きを頂きました。事務室に醤油のこおばしい香りと磯の香りが漂いだいぶ周りに迷惑そうですが、そこは店長という特権をいかし強引に一人の世界へ^^;

熱々のサザエは当然のごとくおいしい~。実は今年の夏TenChoはたぶん100個以上のサザエを食べたと思います。しかも全部頂き物です!東京に住んでいた頃にこんな事はありえませんでした。子供の頃の記憶で、夏に家族で海水浴に行ったとき、サザエの壷焼きを露天のお兄さんが客相手に網で焼いているのを目にしたことがあります。価格は1個250円とかそれ以上だったので、当時は高い食べ物というイメージがありました。それがどうでしょう、今はまさに大人食い状態!こんな贅沢してよいのでしょうか...。

一番の贅沢は殻から取り出して、苦い部分を外し味付けしたサザエをもらった時。ちっさいカップに入ったものを「はい、サザエ」ともらったのですが、カップが小さかったので家でパクパクビールのつまみに食べていました。途中でふと気づいてよくよく考えたら...「おっ...30個以上はいってる...」。殻と内臓を外すと身の部分って結構ちいさいんですね。そんな事も気づかずぱくぱくTenChoは食べていました。

世の中にはいろいろ贅沢がありますが、これも一種の贅沢だと思います。珠洲は食の宝庫。「おいしい物を食べる」ということはその一瞬、人を幸せにしてくれます。珠洲にはそんな瞬間がたくさんあるのです。