2011-03-22

伝統とかぜ

先週末にTenChoが通う里山マイスターの卒業式に出席したときのこと。式終了後に後片付けを手伝っていると、塩王子こと吉田翔くんがいるではないですか。石川県ではもうみなさん知っているあの塩サイダーの生みの親です。翔くんと同じ、かって道の駅の店長だったTenCho、多くを語らなくても不思議と彼とは何か通じるものがあるのです。

久々に翔くんと会ったのですが、その際に隣にいる細身の女性を紹介されました。

「今、塩の映画を作ってるんですが、彼女が監督です」

と翔くん、塩の映画の噂は聞いていたのですが、こんな所で監督さんとお会いできるとは。


彼女の名前は石井かほりさん。映画監督で、日本で数名しか居ない木版染め職人の仕事を追ったドキュメンタリー映画「めぐる」を作られた方です。

そしていま翔くんと一緒に、珠洲の揚げ浜塩田を題材にしたドキュメンタリー映画「ひとにぎり 奥能登400年の塩」を製作中とのこと。

かほりさんとお話しすると、なんと物事を深く冷静に分析されてる方なんだろう、と思わせるほど整理された考えをお持ちの方。

翔くんもかほりさんも奥能登の伝統文化に魅了され、何とかそれを外の世界へ伝えてゆきたいと考えています。それは単なる外への発信ではなく、高齢化、担い手不足などによる伝統の継続が困難となる現代で、記録し、伝える事でその伝統文化の重要性を人々に問うメッセージにしたいのではないでしょうか。

外から吹く風は、そこにある事が当たり前という幻想を吹き飛ばし、新たな息吹を与えます。

「この映画、珠洲で上映してくれますよね?」の問に

「もちろんですよ!」と答えてくれたかほりさん。

楽しみです、早く観てみたい。        

        

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